「お前が喜んでくれるなら、親戚に感謝しないとな」



 あ……ま、まただっ……。

 優しい眼差しを向けられ、思わず目を逸らした。

 ご、ごめんなさい蓮さんっ……。他意がないことはわかっているんですが、蓮さんのそのパーフェクトフェイスで見られると、たぶん私だけじゃなく全人類がときめいてしまうんですっ……。

 私には春ちゃんがいるので、他の人にときめくのは浮気になっちゃいますっ……。

 頭の中で長々とそう語って、頑なに目は合わせまいと視線を泳がせた。



「どうした?」

「い、いえ……」

「……? まあいいや。じゃあな」



 蓮さんはそう言って、家の中に戻っていこうとした。



「あ……待ってください!」



 私は箱を抱きしめたまま、慌てて蓮さんを引き止める。