声と喋り方でわかったなんか、嘘に決まってる。
もしかしたら、入れ替わるところをたまたま見ていたのかもしれない。
絶対そうだ、そうに違いない。
俺たちを見分けられるなんて……そんな奴が、いるわけ……。
「わかったも何も……弥生くんは弥生くんでしょう?」
まるで当たり前のことだと言わんばかりの表情をしている地味メガネに、思わずごくりと息をのんだ。
「……っ、待ってろ」
……違う、騙されるな。
絶対に何かある。こいつは、俺たちに気に入られようと嘘をついてるだけだ。
別に地味メガネに俺たちに媚びる理由なんてないだろうに、そんなことを思いながら体育館に戻って、かよを探す。
ちょうど測定が終わったらしい、かよの元に駆け寄った。

