総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜


「いや……マスクはついてるけど、華生くんじゃないでしょう? その声と喋り方はどう見ても弥生くんだよ」

「……っ、は?」



 こいつ……なに言ってんの……?

 声と喋り方が……俺?

 いや、俺とかよの声の違いなんか、自分でもよくわからない。

 喋り方は……そりゃあ、違うけど……会ってまだ1週間くらいしかたってないこいつが、わかるのか?

 俺たちの……見分けが、つくのか……?



「いつから入れ替わってたの? 先生にバレたら怒られ……」

「お、おい、ちょっと来い……!」



 とっさに地味メガネの手を掴み、人目の少ない体育館裏へと連れてきた。



「お前、どうして俺が弥生だってわかった?」



 壁に押しつけるように追いやり、問い詰める。