「弥生くんには弥生くんの、華生くんには華生くんの個性があるよ」



 ふたりには、それぞれのよさがあると私は勝手に思ってる。

 そんなふたりが、私は友達としてとても好き。

 弥生くんと華生くんは、私のこと嫌いみたいだけど……あはは……。

 なぜか呆然としているふたりは、無言のままただぼうっと見つめてくる。



「ふ、ふたりとも、どうしたの……?」



 大丈夫……? と聞こうとした時、離れたところから声がした。



「おいクソカス双子!!」



 紛れもない拓ちゃんの声に、慌てて振り返った。