総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜



「おいてめーら、次余計なことしたら殺すからな!!!」



 え? 拓ちゃん?

 離れたところから、拓ちゃんの怒鳴り声が。



「……ひぃっ……!」



 私の足をかけた女の子と、その友達が顔を真っ青にしている。

 もしかして、さっきの見てたのかな……?

 怯えている姿はかわいそうだけど、これ以上は不正行為はされないだろうと少し安心した。



「由姫、ファイト~!」



 いつの間にか、女子のほうに来ている海くんが声援を送ってくれる。



「ふっ、最低記録更新とかして」

「あいつ絶対足遅いだろうな。……いてっ!!」



 弥生くんと華生くんは相変わらずだ……あはは……。

 でも、足には少しだけ自信があった。

 昔から、逃げ足は誰よりも早いと言われていたから。