総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜



 「失礼します」と言って、足を踏み入れる。

 扉の先にはクラシック調な広い一室があり、奥の席にひとりの男性が座っていた。



「初めまして、白咲由姫さん。理事長の西園寺崇仁です」

「初めまして」

「よく来てくれたね。キミのような優秀な人材が我が校に来てくれてうれしいよ。教師一同皆、歓迎している」



 物腰柔らかそうな、理事長にしては若いと思われる男性。



「そんなふうに言っていただけでうれしい限りです。ありがとうございます」

「どうぞ座ってくれ。キミには少しだけ、今日からの学園生活について話をさせてもらおうと思ってね」



 「失礼します」と頭を下げて、ソファに座った。

 私の隣に、舜先輩も腰を下ろす。