生徒会室にいたが、情けない姿を見られるのが嫌で、なんとか体を動かして寮に帰る。
もうすぐ家につくというところまでは覚えているが、そのあとの記憶は飛んでいる。
気づいた時には、知らない部屋で寝ていて、目の前にあの地味な女がいた。
「……お、まえ……」
頭が回らない。
なんでこんなところにいるんだ……つーか、こいつが連れてきたのか?
「大丈夫ですか? どこか痛いとかありますか?」
心配そうに聞いてくる女に、どうしてこんなことになってんのかを考える。
たぶん、俺がどっかで力尽きて倒れていたんだろう。それで、この女がここまで運んだのかと憶測することはできた。
でも、そんなことは頼んでない。
女に助けられるなんて吐き気がする。
こいつも……親切にすれば、俺がほだされるとでも思ってるのか?
俺に……関わるな。

