目を瞑って、時間が過ぎるのを待つ。
その日も結局、眠りにつくことはできなかった。
その女がやってきた日。
舜に連れられ俺の前に現れたのは、絵に書いたような地味な女だった。
第一印象は、『なんだこいつ』。
女が入居するのは鬱陶しいことこの上ないが、媚びを売ってきたり、関わってこようとするような女ではなかったことが不幸中の幸い。
こいつと関わることなんかない。
そう……思っていた。
体が、だるい……。
朝から異様なほど体が重く、頭痛がひどかった。
風邪なんかいつぶりだ。思い出せないくらい久しぶりで、耐性ができていないせいかなおさらだるい。
ケンカでいくら殴られても別にどうってことはないのに、自分の体がもう限界であることを悟った。

