総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜




 目を瞑って、時間が過ぎるのを待つ。

 その日も結局、眠りにつくことはできなかった。







 その女がやってきた日。

 舜に連れられ俺の前に現れたのは、絵に書いたような地味な女だった。

 第一印象は、『なんだこいつ』。

 女が入居するのは鬱陶しいことこの上ないが、媚びを売ってきたり、関わってこようとするような女ではなかったことが不幸中の幸い。

 こいつと関わることなんかない。

 そう……思っていた。







 体が、だるい……。

 朝から異様なほど体が重く、頭痛がひどかった。

 風邪なんかいつぶりだ。思い出せないくらい久しぶりで、耐性ができていないせいかなおさらだるい。

 ケンカでいくら殴られても別にどうってことはないのに、自分の体がもう限界であることを悟った。