逃げていく彼らの背中に、少し申し訳ないことをしたような気分になった。
まわりにはギャラリーが集まっていて、みんなわくわくした表情でこっちを見ていた。
「なんで氷高拓真が食堂いんの……!?」
「お、おい、呼び捨てにしたら殺されるぞっ……!」
「拓真さんかっけー……!」
「如月兄弟……! なんであのメンツが一緒にいるんだ……!?」
「つーか、あの4人といる地味な女……誰……!?」
う、うわぁ……私も逃げ出したい……。
よく考えていなかったけど、食堂なんて人の多い場所でこの4人と一緒にいたら、嫌でも目立ってしまうだろう。
と、とにかく地味にやりすごそう……。
「ちっ……、ちょっと追いかけてくる」
拓ちゃんは逃げていった男の人たちの背中を見ながら、あとを追おうとしている。
慌ててそれを止めて、なだめるように微笑みかけた。

