総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜


 逃げていく彼らの背中に、少し申し訳ないことをしたような気分になった。

 まわりにはギャラリーが集まっていて、みんなわくわくした表情でこっちを見ていた。



「なんで氷高拓真が食堂いんの……!?」

「お、おい、呼び捨てにしたら殺されるぞっ……!」

「拓真さんかっけー……!」

「如月兄弟……! なんであのメンツが一緒にいるんだ……!?」

「つーか、あの4人といる地味な女……誰……!?」



 う、うわぁ……私も逃げ出したい……。

 よく考えていなかったけど、食堂なんて人の多い場所でこの4人と一緒にいたら、嫌でも目立ってしまうだろう。

 と、とにかく地味にやりすごそう……。



「ちっ……、ちょっと追いかけてくる」



 拓ちゃんは逃げていった男の人たちの背中を見ながら、あとを追おうとしている。

 慌ててそれを止めて、なだめるように微笑みかけた。