総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜



 えっ……も、持ち上がるのっ……!



「ひっ……! 氷高拓真っ……!」



 さらに顔を真っ青にするその人を私から離し、かばうように前に立ってくれた。



「に、逃げようぜ……!」



 後ろのふたりが、リーダー格の人を置いて逃げようとした時、逃げ道を塞ぐように2つの人影が。



「逃げる前に、名前名乗っていってよ」

「fatalの顔に泥塗って回ってるみたいだし」

「弥生さんに、華生さん……っ」



 ふたりはfatalだって言ってたし、顔も知れているのかな?

 というか……ど、どうしよう、食堂のど真ん中ですごく目立ってるっ……。

 私はひとり、肩をすぼめた。

 さっきまでの威勢はどこへやら、3人の男の人は追い詰められた小動物のように、怯えきっている。



「す、すみませんでしたっ……!!」

「すみませんで済むわけねーだろーがコラ。表出ろや」

「ひ、ひぃっ……!」



 威嚇する拓ちゃんにそんな声を出し、後ろへと走っていく彼ら。