「他のみんなは……?」



 拓ちゃんも……弥生くんと華生くんも来てないのかな?



「双子はまだ。あいつらいつもギリギリなんだ。氷高も……今日も来んのかな?」

「え?」



 今日“も”って?

 首をかしげた私を見て、海くんはなぜか苦笑いを浮かべた。



「……いや、余計なこと言ったら殺されそうだからやめとく。まあ、由姫がいたら来るだろうけど」



 ん? どういうことだろう……?

 ますますわけがわからなくなった時だった。



「おい、由姫に気安く話かけてんじゃねーぞ」



 背後から拓ちゃんの声が聞こえて、振り返る。

 あっ、今来たのかな。



「ははっ、おはよ氷高」

「由姫、おはよ」



 拓ちゃんは海くんの挨拶を無視して、私を見ながらにっこりと微笑んだ。