「……ははっ、うん」
あれ? 私、変なこと言った?
まるでそういうことじゃないんだけどとでも言いたそうな拓ちゃんの視線に、再び首をかしげた。
「……つーか、あいつらの前では絶対、変装取るなよ」
「え?」
「海? だっけ……と、双子野郎。あいつら、サラのこと狙ってるって言ってたし……」
びくっと、肩が跳ねる。
そ、そうだった……。
「あはは……びっくりしたね……」
まさか3人が、私のことを知っていたなんて……。
しかも、気になっているなんて……。
きっとそのうち忘れてくれるだろうけど、今は下手にサラだとバレるわけにはいかない。
変装があるから大丈夫だろうけど……。

