総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜



 ん……?

 考え込むような顔をして、どうしたんだろう……?

 不思議に思い顔を覗き込んだ時、ばっと拓ちゃんが顔を上げ私を見つめてくる。



「……なあ、由姫」



 真剣な目で見つめられ、首をかしげた。



「俺、ずっと由姫に会いたかった」

「え?」

「由姫のこと……考えなかった日なんか、ないよ」



 拓ちゃん……。

 そんなにも……私と会いたがってくれてたんだ……!



「私も、拓ちゃんと会いたかったよ」



 素直に気持ちを伝えると、拓ちゃんは困ったように笑う。