そういえば……海くんって、誰に対しても態度を変えないというか、拓ちゃんに睨まれても、いつも平然としてる。
拓ちゃんは昔から強くて、ケンカ相手にはいつも恐れられていた。
オーラに圧巻されて、逃げ出す人も多い。
それなのに、海くんはまったく怯まないし……やっぱり、相当強いんだろうな。
次期総長候補って言ってたし……もしかしたら、すでに幹部に入っているのかもしれない。
暴走族には、上に行けば行くほど役職が存在する。
トップは総長、その次に副総長。そして、その下に複数人の幹部。他にもいろいろあるけど、相当実力があるものしか幹部には入れない。
まあでも、そんなことを抜きにして、海くんとは仲良くしたいな……。
たった1日だけど、海くんの優しさは十分なほど伝わっていた。
「さ、帰るか」
「うん!」
海くんの言葉に、私は大きく頷いた。

