総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜




 あんまり強く触れると、ウィッグが取れちゃうっ……!



「あれ? なんか由姫の髪、作りものみたいだな……」



 海くんの言葉に、まずいっ……! と頭の中で警告音が鳴り響いた。



「え、えっと……髪質、あんまりよくなくて……」

「あ、いや……そういう意味じゃなかったんだけど、なんかごめんな。女の子に髪のこと言うとか、俺デリカシーないな」



 申し訳なさそうにする海くんに、私のほうが申し訳なくなった。

 海くんは何も悪くないの……! たしかにこの髪、すごくごわごわしているし、違和感しかないよね……。

 謝らせてしまってごめんなさい……と、心の中で呟く。



「おい! 気安く由姫に触んな!!」



 ぴったりと斜め後ろにいた拓ちゃんが、すっと私の前に立った。



「お前は由姫の番犬だな」

「うるせー!」



 威嚇している拓ちゃんに、海くんはいつもの余裕の笑みを浮かべている。