総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜


 fatalのみんなは、そんなことしないと思うけど……。

 女性や子供はもちろん、弱いものいじめなんて弱い奴がすることだって、それが当たり前の考えだったはず。

 弱い人は、強い奴らが守ってあげなきゃいけないって……そんな考えに共感して、仲良くなったんだ。

 それなのに……。

 なんだか嫌な予感がして、胸がざわついた。



「とにかく、fatalの下っ端にはあんまり近づかないほうがいいから、気をつけて」

「はー? お前らがいい子ちゃんすぎるんだよ」



 海くんの言葉に、弥生くんが口を開く。



「まあ、このふたりみたいに、fatalはちょっと血の気が多い奴が結構いてさ……」



 あははと掠れた笑いをこぼす海くんに、私は苦笑いしか返せない。

 なんだか……fatalが、私の知らない存在になってしまったような気がして……。



「あ、そうだ。連絡先交換しよう。もしなんか絡まれたら、すぐ連絡して」



 海くんはそう言って、スマホを取り出した。