「お前はなんでいるんだよ!」
「だって、俺だけ除け者は寂しいだろー」
「絶対そんなこと思ってないだろ……! つーか遊びじゃねーから!」
「まあまあ、人数が多いほうが早く終わるよ!」
海くんの言葉に、「う……」と言葉を詰まらせた弥生くん。
……少しだけ、弥生くんと華生くんの違いがわかってきた。
声のトーンっていうのかな? 弥生くんのほうがほんの少しだけ高くて、音階が微妙に違う。それと、華生くんのほうが口数が少ない。
本当に微妙な差だけど……早く、ちゃんとふたりを見分けられるようになりたいな。
「じゃあ俺と由姫でこっち片づけよ」
拓ちゃんが、奥の棚を指さして言った。
「うん!」
頷いて、そっちへと駆け寄る。
「……猫かぶりやろう……」
「あ゛?」
華生くんが何かぼそりと呟いて、すぐに拓ちゃんが反応。

