ワトソン先生がホームズさんから私を引き離し、自分の拳銃を貸してくれた。ワトソン先生が射撃が得意だとつい最近知ったばかり。

「今さらですけど、日本人で銃って持っていいんでしょうか?」

「和香は今はロンドンにいるし、問題ないと思うよ」

銃なんて持ったことのない私に笑いかけ、ワトソン先生が銃の使い方を教えてくれる。へえ〜、そんな風に使うんだ……。うまくできるかな?

安全装置などを外し、的に向かって構える。でも本物の銃だって思うと緊張してしまう。

「和香、そんなに力を入れたらダメだよ」

ワトソン先生が私の肩に触れる。そして、ワトソン先生の手は銃を構える私の手に重ねられた。

「脇をしっかり締めて。じゃないと撃った時の反動に耐えられない。リラックスして、的をきちんと見て」

ワトソン先生もなぜか引っ付いてくる。それを見てホームズさんが私をワトソン先生から引き離して……とこんな感じで終わってしまう。本当に特訓になっているのかな?