至高のショコラマカロンを君に捧ぐ

うわー…、聞くだけでも面倒くさいな。幹事にそこまで求めますか?

「ちなみに苦情は多かったのですか?」

「あ、一人ですよ。一人だとしても、せっかくの忘年会だから心から楽しんで欲しくて考えました」

中島さんはニコニコしながら話しているけれど、無くすのは自己責任だから幹事は関係ないかと思うのは気のせい?やっぱりお人好し過ぎる…。

「景品に電化製品も多数あった年もあるけど、持ち帰れないので宅急便代を負担するんだけど…それも削減してと言われています。電化製品は人気があったのですが少し減らす予定でいるので考えるのが大変なんだよね…」

「だったらもう、商品券とかで良いんじゃないですか?」

「……それだけだと味気ない気もするなぁ…」

押し付けられている口なのに熱心過ぎるほどだった。やみくもに歩いても仕方ないので、ランチも兼ねてカフェでくじ引きの賞品の割り振り等も決めることになった。

中島さんは普段とは違い、綺麗めなカジュアル系な洋服に身を包み、髪型もボサッとせずにまとめられていた。私の目がおかしいのか、普段よりも大人っぽく、カッコ良く見える中島さん。隣で仕事している時はトキメキなんてこれっぽっちもないのにな、デートでもしている気分になるのは何故だろう?

「鈴木さん、休日は何をして過ごしているんですか?」

「私は特に予定が無い日は自宅でのんびりしていますよ」

「そうですか。今度、カフェ巡りでもしませんか?鈴木さんはスイーツ好きみたいなので気が合いそうです」

「そ、そのうち…行きましょうね」

「はい、楽しみにしてます」

中島さんは生粋のスイーツ好きなので、一人でもスイーツ巡りをしてしまうらしい。