軽食が並んでるテーブルには、持ってきたおにぎりがたくさん残ってる。
食べてくれる人もいるけ、いたたまれない気分になってきた。
でもそんな私の気持ちなんてお構いなしに、麻凛ちゃんは大きな声でみんなに呼びかけた。
「おにぎりも一緒に食べてくださいね。あ、冷たくてちょっと固くなってるかな」
何気なく言ったのかもしれないけど、恥ずかしくて逃げ出したくなってしまった。
だけど仲良し認定されちゃったのか、しがみつくみたいにがっちり腕をホールドされてて動けない。
どうしたらいいんだろうって困ってたら、ナツ君がこっちにやって来た。
「私物をあっちに起きっぱにすんな」
荷物置き場に忘れていたマフラーを私に突き出してきた。
「麻凛ごめん、ここからあっちは立入禁止って言ってたんだけど、うちの新人なんもわかってなくて。ほらマフラーちゃんと着けといて」
マフラーを受け取ったら、自然と麻凛ちゃんから解放される形になった。



