恋人の存在なんて、少しも気にしてなかった。芸能人はそういうのダメなんだろうって勝手に思っていたし、ナツ君は仕事がハードだったから。
でも普通に考えたら素敵な人たちに恋人がいないことの方が不自然だよね。
それに二人はすごくお似合い。
そう納得できるのに、胸の奥がひりひり焼けるみたいにずっと痛い。
困惑? ううん、動揺だ。
でも今ここでの立場はマネージャーだから私情は持ち込んじゃいけない。
「ねぇ秘密、守れる?」
「もちろんです。撮影現場で私にフォローできることがあったら何でも言ってくださいね」
「ありがとう、いろいろと頼ることが多くなるかもしれないね。連絡先も交換しようよ、DMでもいいし」
麻凛ちゃんはじゃあまたね、と言って急ぐように行ってしまった。
控え室で、ナツ君は彼女が来るのを待ってる。
そう思ったら、また胸が張り裂けそうになった。



