「ほんとにそれだけ? もっと素直になっていいんだよ? 蘭がなんでも聞いてあげるのに」
そんなこと言われたら、圧し殺してた複雑な気持ちが溢れてきた。
「じゃあ言うけど実はね……ナツ君は退屈しのぎに私をからかうの。しかもそれで私がおろおろしてることを、なんかわかんないけど相馬君が勘づきはじめてる」
ナツ君からは、お子様な意味で暇潰しのおもちゃにされていること。
それに対していちいち意識して情緒不安定でいたからか、相馬君に「雰囲気が変わった」と問い詰められたことを話した。
「進化形の壁ドンで逃げ道は塞がれるし、朝起こしに行ったらベッドに引きずり込まれるし……つまり面白がられてるだけなんだけど、こっちとしてはそんなことされて意識しないなんて無理でしょ? それでたぶん移り香とかしたのかな、相馬君には彼氏できたの? なんて言われちゃうし」
大胆なナツ君に翻弄されて毎日パニックなのに、苦手な相馬君にも付け込まれるなんてつらすぎる。



