極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛



相馬君、何しにきたんだろう。
ガチャだけで私の役目は終わったはずなのに、なんで毎回こんな気分にさせて去っていくんだろう。



まだバクバク鳴ったままの心臓をiPadで隠していたら、やっと蘭ちゃんが帰ってきた。



「蘭ちゃんおかえり。聞いてよ~」   



あぁ、安心感ハンパない。
早くさっきのことを話したい。



「紗知~、私もすごいこと聞いてきちゃった! さっきの委員会の子がね」



さっき相馬君が座っていた席に座ると、蘭ちゃんはちょっとお尻を浮かせてこっちに顔を寄せた。



「隣の駅で青山一佳にそっくりな子を見たんだって。まさか本物ってことあるかな?」



お尻が浮いちゃってるのはうきうきしてるからか。いやそれよりもその話、やばすぎる。



「蘭ちゃん、それいつの話?」



みつかるの早すぎない?
変装だってばっちりなはずなのに、マネージャーとしては聞き捨てならない案件だよ。



「一昨日って言ってたよ。こんな田舎でも何かの撮影なんかだとあり得ない話じゃないよね。もしそうなら一緒に現場見に行こうよ。一佳君と真於(まお)君のドラマのブルーレイ買っちゃったんだ。今度一緒に観ようよ」



そのドラマまだチェックしてないな。
ぜひ観たい。
BL枠は若手の登竜門らしいしね……なんてこと今は置いといて。



その話がこれ以上広がらないよう手を打たないと。ちょっとした呟きが大きな噂になりかねない。



これは真実を話すチャンスだ。
蘭ちゃんには相談に乗って欲しいってずっと思ってたし。
決心して、彼女を人気のない場所へと引っ張った。