極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛


もしかして、ナツ君と住み始めておろおろしてることとかバレてる?
しょっちゅう抱きしめられてるせいで香りが移ってしまってる可能性もあるよね。




慌ててくんくんと自分の体を嗅ぎ回った。自分自身ではそんなことまったく気づいてなかったんだけど、モテモテ君はそういうのを察知してしまう生き物なんだ……なんて恐ろしいの。




「何も変わってないよ。ほら、この通り」



眼鏡とジャージをすかさずアピールする。



「匂いはお姉ちゃんが柔軟剤を変えたせいじゃないかな。彼氏なんて人生で一度もいたことないし」
  



ふふふ、と無意味に笑ってみたけど表情はたぶんカチコチだ。 



「そっか、ならいいんだけど、ちょっと焦った」



「相馬君が? なんで?」   



焦ってるのは私の方。



「いや、恋してんのかなって思ったから」



まだ火照りが収まらない私の顔をじーっと見てくすくす笑っている。小学生のときにこんなふうに男子にからかわれたことを思い出してしまった。



「あの、絵に集中してもいいかな。コンテストには締め切りがあるし」



不安になってiPadを胸に抱きしめた。



「恋に関しては否定しないんだね」



相馬君はとんでもない捨て台詞を吐いて、やっぱり爽やかに去っていった。