極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛


花火大会開始時刻。
空にはきらびやかな花火が次々にうち上がり始めた。



綺麗だなぁ。
大好きな人たちと一緒に見られるなんて夢みたい。



それぞれのカップルが自然に散らばって、ひととき二人きりの時間を過ごす。



テラス席に並んで座って、ナツ君とはずっと手を繋いだまま。



「寒くない?」



「うん、ストールがあるから平気だよ。ナツ君の手もあったかいし」



だけどどうしてか、こんなに綺麗な花火も空も、別に見なくてもいいような気がしてくる。



こんな贅沢めったに経験できないのに。なんだか片桐さんに申し訳ない。
でもナツ君も同じことを思っていたみたい。



「花火大会はこれからいっぱいあるけど、この瞬間ってもうないからさ」 



いつもの優しい笑顔で見下ろされて胸がキュンとなる。



「だから、今キスしたい」



目を閉じても空が明るいのがわかる。花火が次々に打ち上がって、私たちを照らしてる。
ナツ君とのキスに慣れる日なんて永遠に来ない気がする。だって、こんなにどきどきしてるんだもん。