結局映画は蘭ちゃんと相馬君と観に行く事になった。
「二人のデートなのに邪魔してごめんね」
「そんなこと気にしなくていいって」
「俺らなんか家族みたいになってきてない?」
「えー、なら嬉しい」
放課後、桜が舞う川沿いを、駅の方に向かって三人で歩く。
スクバにはまたあのキーホルダーをつけたんだ。
私みたいにご機嫌に揺れてる。
公開初日だから映画館は満員御礼なんだけど、相馬君がしっかり席を予約してくれたんだ。
着いたら二人はジュースやポップコーンを買ってたけど、私は水一滴すら飲めそうになかった。
台本もストーリーも知ってるし、撮影現場にだっていたのに、なんでこんなに緊張するんだろう。
「また体調崩さないでよ。こんなとこにまで王子様は助けに来ないからね」
「わかってるよ、蘭ちゃん意地悪だな」
ナツ君と仲直りしたことはもう話してあったから、最近は二人に何かといじられる。
でも自分のことみたいに喜んでくれて嬉しかった。



