浴室へ行ってまたまた慌てて歯磨きをすませた。
「化粧水とかいらない?」
「それは買ってあるから大丈夫!」
嘘をついて声から逃げる。
いらないいらない、そんなのいらない。
急いで寝室に戻るとまた鍵をかけた。
「紗知あのさ、忘れ物……」
「眼鏡ならリビングに置いてて。じゃあ、おやすみ」
ドアの前からナツ君の声がしたから、耳をふさいでまた部屋のすみに座り込んだ。
「いや、ていうかこれ洗えるなら洗うけど、普通に洗っていいやつ?」
ナツ君の声にとまどいがあった。
何か、忘れたっけ……。
「たぶん靴下」
そういえば、シースルーソックスを置いたままだった。眼鏡かけてなかったから気付かなかった。



