シャワーに打たれたままうなだれていたら
「タオルここに置いとく」
急に呼び掛けられてびくっ、となって、その反動で眼鏡がつるつる~ってどこかに滑っていってしまった。
声が出そうになるのを慌てて我慢したら、無言だったのが逆にナツ君を不安にさせてしまったみたい。
「紗知? 倒れてない?」
「だっ、大丈夫!」
元気よく返事をしながら、慌てて眼鏡を探した。
あちこち見たけど、視力がめちゃくちゃ悪いから全然わかんない。
でもここに居座ったらナツ君困るよね。
拭いて、着て、寝るだけだし。
決意して、そのままお風呂を出た。



