それからすぐ迎えに来た片桐さんが送り届けてくれたのは、なぜかナツ君の自宅だった。
「ごめんなさいね、例のモンスターバンドが今日明日で週末2daysライブをやるから遠征組がホテルを押さえてるみたいで、どこにも空きがなかったの」
「ネットカフェに行きます! 近くにないですか? そこまで送ってもらえませんか?」
ナツ君ちなんて無理だよ。緊張してまた具合が悪くなるに決まってる。
「実はそっちも全滅で」
「俺は真於んちに行くから泊まってっていいよ」
「それはそれで申し訳ないので……」
ナツ君の顔は時間が経つほどに見られなくなっていく。



