「たくさん人が来るからよっぽどじゃないと顔合わせることないし、せっかくだから話してきたらいいのに。ケンカ別れした訳じゃないでしょ」 蘭ちゃんはさっきから大丈夫大丈夫しか言わないけど、そんな単純なものじゃないよ。 「うーん。考えてみる」 「自分に優しく。正直にだよ!」 「優しく、かぁ」 絵のなかの男の子を眺める。 あれ、ほんとだ。 無意識に描いてたけど、蘭ちゃんの言う通り「おいで」って言ってる気がしてきた。 試写会においで、って呼ばれてるような気がしてきた。