極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛


部屋に戻ると、押し入れに閉じ込めたはずの宝箱を開けた。



ナツ君には見せなかったけど、私だってもらったものや手紙は大事にしまってたんだ。



未来しか見てない前向きなナツ君だって、しんどい時には昔やり取りした手紙を見るって言ってた。



私もしんどいから、今日は特別に箱の中身をごそごそと引っ張り出してしまおう。



二年生の手紙。お芋の絵が描いてある。芋掘り遠足に行ったんだって。



三年生の時のは、ほとんど漢字を使ってない。四年生のには電車の絵を描いた手作りの栞が入ってた。



五年生は二重飛びが30回できたとか、六年生の時のには新一年生がかわいいとか。


中学で私の身長を追い越したと喜んで、でも止まったと嘆いて。


この頃メールのやり取りが始まって手紙は減ったけど、書き出しは『手紙ありがとう』で始まってるから私から出した手紙の返事だね。

 
レターセットもいろいろ。
夏の空と虹。セピア色の花。
あの頃流行ったキャラクターなどなど。


とっくに芸能活動をしていたナツ君がそんなものを選んでる姿を想像して切なくなった。