しかもいいねをもらえた絵というのが、前回のコンテストに落ちたあの日、2分で仕上げた絵だった。
ナツ君に久しぶりに再会して
(どんな俺も描いていいよ)
って言われた時の顔。
あの時のナツ君を私の視点から見た構図のただのラフ。
見下ろす優しい表情と、こてんと傾けた頰にかかる柔らかい髪。
忘れないように速さを重視したから完璧にはほど遠い、覚え書きみたいな絵。全体の雰囲気を残したいと思ったから、ナツ君には全然似せてない。
ただのクロッキーで、いいねなんて10もついてなかったはず。
それがruruさんの影響力のせいで、こんなことになるなんて。
だって彼女は私がずーっと憧れてる神のような絵師さんだよ?
私たち絵描き本気勢だけじゃなくて、トレンドを追っているおしゃれさん、ミュージシャン、推しのファンアートを描く人たちまで、幅広い層からの支持を得ている方なのに。



