「ほんとにごめんね、許してなんて言わないから」
「大丈夫だよ、もう気にしてない。行き場のない気持ちって、私もよくわかるから」
ぐすんぐすん、と鼻をすする麻凛ちゃんにポーチの中のティッシュを渡した。
「それに私、ナツ君がいればなんでも平気な気がするんだ。麻凛ちゃん、クランクアップおめでとうございます、ほんとにお疲れ様でした。映画の完成、楽しみにしてるね」
いつも蘭ちゃんがしてくれるみたいに、恐れ多くも麻凛ちゃんの頭をよしよし、してみた。
ふわふわ、とっるるん。
憧れの麻凛ちゃんに触れてしまった。
「あっ、ごめん。なんか友達みたいなことを……」
だけどすぐ反省。
「ううん、嬉しい。紗知ちゃん大好き」
麻凛ちゃんが笑顔になってよかった。



