極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛


ある日の夕方、撮影現場。
クランクアップした麻凛ちゃんを見届けて、それと交代する形でやって来た真於君に挨拶しにいく時がきた。



片桐さんが隣にいてくれたけど、初対面だもん、緊張して仕方ない。



「こちら現場マネを任せてる小松紗知さん。何かあったら声かけてね。じゃあ、私はあっちに戻るから」




「小松です。どうぞよろしくお願いします」



「真於っていいます。短い期間だけどよろしくね」



いつものテント脇でぺこりと頭を下げた。挨拶って何度やっても全然慣れないけど、真於君はとってもフレンドリーで、こっちに座ったら、ってストーブ近くのあったかい席を勧めてくれた。



「ありがとうございます」



「一佳の彼女さんだよね。 君のことはあいつからよく聞いてたから早く会いたいなって思ってたけど、もしかして緊張してる?」



ナツ君が、真於君に私を紹介?
それも、彼女として?
どうしよう、震えるくらい感動してる。



「……だってあの真於君にナツ君が、わ、私を……」



「ふふっ、一佳に聞いてた通りだ」



空気をほぐすような柔らかい笑顔。
人気アイドルグループのセンターだけあって、眩しすぎるよ。



そしたら向こうから花束を抱えた麻凛ちゃんが駆けてきた。おっとりした麻凛ちゃんに似つかわしくない猛スピードにびっくり。



「真於、紗知ちゃんとのお話タイムは私に譲って!」



「はぁ、相変わらずだな。俺の彼女イノシシみたいでごめんね」



「イノシシって……うるさいバカ真於!」



これ、普通にいちゃいちゃだよね。
二人の会話に呆然となる。



この前まで一佳君の彼女は自分だって言い張ってたのに、どういうことなんだろう。