「俺が紗知のことを好きだってことは伝わってる?」 「それは……うん」 麻凛ちゃんの言葉をふと思い出す。 『女の子みんなに好きだって言ってるみたい。安い言葉だよね、ほんと信じらんない』 苦笑いしてたな。 本命の麻凛ちゃんには大好き、愛してる、って言うんだって。 そんなことを考えていたからか、マンションについてエレベーターに乗ったらナツ君のスマホが鳴り出した。 画面に《木崎麻凛》って名前が見えてしまって、みつからないようにため息を飲み込んだ。