極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛



雪は10分も降り続かなかったけど、すごく特別な時間になった。
ナツ君との思い出がひとつずつ、ゆっくりと増えていく。



すごく綺麗だったな。
舞い降りる雪も、空を見上げるナツ君の横顔も。



暗い場所を選んだのは、そういう理由だったのかって後でわかってまた懲りずにきゅんとしてしまうし。



学習能力皆無だね。
これ以上好きになったら痛いことだらけなのに。



帰り道、ナツ君は手を離してくれなかった。迷子になるって思われてるのかな。


キャップとマスクをしていても誰に見られるかわからないのに。



「なんだよこれ、邪魔だな」



挙げ句の果てには私の手袋を勝手に外して直接手を繋いできた。
ナツ君が来てから私の平均体温は一度くらい上昇してる気がする。



「紗知は相馬のことなんか好きじゃないだろ。これで合ってる?」


唐突に顔を覗き込まれてちょっと焦った。


「うん、合ってる」



だってもう、相馬君のことなんか忘れてた。あんなに不安で怖かったのに、雪が舞う夜空が全部塗り替えてくれた。



でも相馬君のことは好きじゃないって伝えたら、ナツ君に告白してしまったような気がしてまた顔が急沸騰。
この現象、最近はしょっちゅうで嫌になる。