極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛



それから数日後。朝。



「……なんで起こしに来ないわけ?」



学校に行こうとしている私をナツ君が呼び止めた。
やっぱり私が起こしに行かなくても一人で起きられるんだね。
ナツ君はしっかり者だから。



「それはお姉ちゃんの係になったから。これからは早く家を出ないといけないんだ。ごめんね」



「露骨に避けてんじゃん」



いちいち鋭いな。
勘のいいところとか周囲の空気すぐ読めちゃうこととか別に知りたくないし。



「彼氏と待ち合わせしてるの! いってきます!」



ローファーに両足を突っ込むと、ナツ君の顔も見ないで外へ飛び出した。



最近急に寒くなった。
だってもう町はクリスマス気分だもん。いつ雪が降ってもおかしくないくらい。



こっちでの撮影は年内には終わってしまって、後のシーンはあっちで撮るって言ってたからナツ君ともそれでバイバイだ。



手袋をした手に息を吹きかけながら相馬君との待ち合わせ場所に向かうと、彼はもう来ていて私に気付くとイヤホンを外した。



「おはよ」



「おはよう」



私たち、付き合うことになったんだ。
ナツ君には宣言してないんだけど、付き合ってればいづれバレるからって相馬君は思い直してくれたみたいだった。