「紗知が相馬君を本気にさせちゃったんだよ。あとライバルの一佳君が彼の闘争心を煽ったんだろうね」
「それは、なんでなの?」
「もう、どこまで鈍感なのよ!」
制服の襟を掴んで、酔っちゃうくらいに揺すられた。
蘭ちゃんが言うには、相馬君は今までの自分に決別したんだろうって。
それはどうしてかというと、電話でほんのちょっと会話をしただけのナツ君のことが気に障ったから。
相馬君とのデートより、ナツ君の元へ走った私(ただの隠れマネージャーなのに)の行動に納得がいかなかったからだろうって。
「それくらいで、自分のことを好きって言ってくれる女の子たちを一斉に解散させたの?」
「そうだよ、大事な城を自ら壊したの。どうしてかわかる?」
確かにあの時のナツ君の言葉には破壊力があったけど、あれはほとんどでたらめ、というか大袈裟に言っただけ。



