「ほんとのキス覚えてね。大人なやつも知りたい?」
耳元で、くすぐるみたいな甘い声。
小さく囁かれて心臓が初めてのスピードで走り出した。
「那月って呼んでくれたらもっと甘くなるんだけどなぁ」
「……やっ、やりすぎだよっ」
「そっか、残念。じゃあ代わりに紗知の初めていっぱいもらうから」
ふいに首筋にキスされて、我慢していた声が漏れてしまった。
「ん、……ぁっ」
「あんま煽んなって。かわいい声は俺の前でだけって約束して?」
うわ言みたいにそう言って耳たぶを甘噛みしてくるから、必死に両手で口を塞いだ。
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