私、真野京架 マノキョウカと

同じクラスになれた喜びを分かち合った旧友、
守山結月 モリヤマユヅキは

中学校時代、ソフトテニス部で笑い合った仲であり、
執行部で生徒会書記と図書委員長として
支え合った旧友。


「そろそろ体育館に集合かな?」
「あー、、そうかも。行く?」
「じゃ、ゆっくり行きますかっ」


白い廊下の最果ての国公立目標クラスである
私の新しい教室。

ドアの外に出てみれば校舎の突きあたりなだけあって
大きな窓から学校に面する山が見える。


きっと私たちの母校の全般を吹きさったであろう
柔らかい春の風が私と結月の髪を撫でた。



「桜のにおいがする〜」
「うそつけ。そんなんわかるん?」
「いや、うちの鼻はすごいから」
「はいはい」



うそつけとか言いながら、

(確かに桜のにおいがしたかもな)。




なんだかんだ、私も新しい一年に胸を弾ませてた。