しっかりと彼の目を見て言い切ったわたしと
しっかりとわたしの目を見て返事をしてくれた彼。
…彼は本当に、素敵な人だ。
「っ高見くん、」
「ん?」
「ありがとう。本当にありがとう…っ。高見くんも絶対幸せになってね」
「当然。白石さんが後悔するくらいイイ女と一緒になるわ!」
彼の無邪気に笑った表情が
日差しに包まれて絢爛に映える。
「んじゃ、教室行くか」
「あ、うん」
「気まずくなるとか無視とかナシな?」
「もちろん。授業中寝てたら叩き起こしてあげる」
「…それはそれで嫌だ…」
…答えは決まっている。
結果がどうなろうと、もうなんだっていい。
伊織に、ちゃんと想いを伝えよう…。