「おい、今日は絶対に早く寝てくれ。睡眠
薬をやる。」
「え?どうして、、」
男の顔が、何故かひきつっている。
「噂で聞いた、、デマだと思うが、今この
辺でパトカーがうろちょろしているらし
い。」
「はっ。」
咄嗟に反応した。が、すぐに気持ちが沈ん
だ。こんなの、今までも何回もあった。
無理やり、ニュースを見せられた日も何度
もあった。でも、それでも自分の名前は出
なかったし、誰も気にしてくれなかった。
今回だって、きっといつのまにかどこか行
ってしまうんだろう。私に少しおりてきた
救いの手は。
美樹子はうつむいた。だが、すぐに顔を上
げた。
何故か、さっき夢に出てきた女性が思い浮
かんだ。
そう、自分も訳が分からず、「お姉ちゃ
ん」と呼んでしまった人、、
まさか、そんなはずがない。自分が唯一心
を許して「お姉ちゃん」と呼んでいたあの
人は、もういないはずだ。

