こんな思いは初めてだった。普段は、綺麗好き

で、机にペンの字が写っても、すぐに消すのに。

「ゆゆー。ちょっと来てー」

敏江が遠くで呼んだのが分かった。ゆゆは、壁に

書かれた謎の数字を見つめながら、ゆっくり、立

ち上がった。