22歳の俺にとっては、何よりも親友だった阿佐の死がつらかった事が思い出される。





3月24日16時46分…

時計を指す針と、
心配停止のピーーって鳴る音と、
みんなが泣き崩れる瞬間は今もまだ忘れられない。



身近で亡くなったのは、
祖父であり俺自身がまだ2歳だった事もあって記憶にはないほど。




周りが亡くなってしまうのは、
阿佐がはじめてだったようなもの。


それだけにつらかったってのもある。



その晩、
光里はもう失望してしまいながら…ずっとずっと震えているばかり。



俺も先のことなんて考える余地も1ミリともない…崖っぷちに立たされてしまった。



自身が出来ていないのに、
光里のことまでは……