そんな現実の中、
私は入院することになってしまった。


『携帯は使えないからね…。
解約して大丈夫…?』

『携帯…解約…?
そんな…それは困る。
連絡取れないじゃん…』

『良くなってから契約したら良いから。
今は……治療に専念して…』



少し落ち着いている時、母からの携帯解約の話が出てしまい…


涙を流すしかなく、
両親と話す気力なんてなかった。


連絡…途絶えてしまう…


誠実…誠実はどう思うんだろう。


そればかり考えてしまったおかげで、
その日は眠れずに過ごした。




それから日が経ち、
クリスマスが近くなって来た頃…。


きっと、街中はクリスマス一色だけど…
私は入院中だし


クリスマスなんて…無縁だよね。



そんな考えもあるなかで、
眠っている最中に数人が遠方から来たって言う話が舞い込んだ。



『誠実くんや望奈ちゃんたちが来ていたわよ』

『誠実……。どこにいるの?』

『またあとから来ると思うけど…寝てなさい…』