高校3年生へと進級すると、
これまでの時間はあっという間に終わり…
進路問題がやたらと増える。



あと一年…

卒業まであと一年ってのが信じられないくらい早く感じる。



光里と同じクラスに6年間もいて、
ひとりの女性をここまで見ていたことが信じられないでいる。



しかしこの時、
光里の親父さんは仕事の関係で遠く離れた土地へ移動する話が持ち上がっている。



光里も、
光里の家族も葛藤する日を送って…
家族が粉々になってしまっていた。



ある日突然、
光里が泣きながら電話して来たときがある。



『せいじっ……』

『わかった。
何があった?
話すのはあとからでいいから』





しばらく、
俺の胸に顔をうずくまって泣いた





すべてのことを説明したあと……





『そっか…。
マジか…。
嫌だな、付き合ったばかりなのに…。
でも俺は離れない。
ずっと離れないから…。
離れてしまっても大丈夫。
ツライな。
一緒に行こう…』

って




『今は決まったことだろ。受け入れるしかないじゃん。
離ればなれは俺だって寂しい…。
会いにいくよ、絶対…。
大丈夫』