誠実と別れ、
阿佐くんと付き合うことにした私は車に乗り込んだ。





ちょっとしたすれ違い…、
私にとって一番悩んだ季節だったかもしれない。





『必ず幸せにしてみせる』



そう言って、



『夏…どこに行きたい?海か?』

『海か、水族館かなぁ。航ちゃんが連れて行ってくれるならどこでもうれしい…』



絶頂の幸せ期を迎えていた。



それからもことあるごとに


『うん。阿佐くん…。
阿佐くんが好き。大好き。』

『ずっと守る。光里のことしか見ない。
付き合おう』

『お願いします。
誠実以上に好きになれるように頑張る』

『うれしいな。
待ってる。待ってるからな。
俺の側にいろよ…』





動物園からの帰り道、
そんなことで幸せを実感…



単純だったけど、

本当に小さな事でも幸せだって思えていたんだ。