詩集『心ゆくままに』



       『クリスタル』



夏の日に陽射しを浴びて外を駆け出そう

ほらそこには綺麗な白い景色が待っているよ

それはきっと柔らかくて暖かくてとても素敵なもの

あの青く染まった空のように心まで晴天になっていく

街の音が生きている

その鼓動が鳴り響いている

僕の心臓もそれに呼応しているようだ

気持ちのいいリズムを奏でる

不思議と笑みを浮かべて

良いことが始まる予感を感じて

吹き抜ける風に懐かしさを覚えて

小さな幸せが結晶と化してこの世界に降り注ぐ

幾千に散りばめられたそれは光のシャワーのように周りを明るく燈す

好きな音や好きな声に包まれる

かけがえのない瞬間に心をときめかせる

こんな世界を僕は愛せる

優しい心に触れて 暖かい愛に心を溶かしているんだ

もし僕は今濡れていたとしてもそれはきっと待ちわびた優しい世界