詩集『心ゆくままに』



       『ただ生きている』



生きたいなんて嘘を真実にしたくて足掻くけど

全く身にならないなんて戯れ言を呟いた

生きるなんてイキる自分に酔ってしまえば楽だろうな

無理をしないと生きられない

こんな世界は馬鹿みたいだと唾を吐いている

こんな自分を笑ってやりたいんだよ

不自由なんてない

苦労もしていない

惰性に呼吸をして怠惰を貪るだけの日々

夢も希望も未来さえも必要ない

自分自身さえ必要ない

ただ生命維持してるだけの空っぽの空洞の身体

中身なんてあるようで何もない

絶望なんて飽き飽きさ

一瞬でこの命が消えてしまえたら

痛みも苦しくもなく消えてしまえたらなんて

甘い夢を見ていたいと妄想するのかな

命を失った愚かな僕の独り言

君の後を追って逝くことが君の望みなのに

僕は君を裏切って生きている

誰にも助けを求めずに灰になればよかったのかな

そんなことを考えて生きる

無限の後悔に溺れている