『狂々廻る』
壊れた世界が狂々廻る
血肉も皮も腐敗してえげつない臭いを吐き出している
歪んだ世界が狂々廻る
心という心が歪な形に混ざり合う
奇怪な音を撒き散らしながら
されど世界は狂々廻る
モノクロの視界に時を失くした砂時計が転がっている
愛おしいのに触れれば触れるほど朽ちていく
暗闇の先にある美しさに殺される
何度も何度も死んでいく
まるで此処には自分さえもいなかったかのように
その亡き骸を永遠の檻に閉じ込めて眺めているだけでよかった
それだけで僕は幸せだったのに
灰になった君を見て僕の世界は僕のものではなくなってしまったよ
まるで毒に侵されて呼吸すらままならない
何も無い世界が狂々廻る 声を殺して狂々鳴いた
